数学がわかるということ〜数学のあらさについて〜
柿の実 西谷得宝
せどの柿の木に柿が十五なっていたげな
そこへ雀が八羽、椋鳥が五羽飛んできてあったげな
それでみんなで二十八になったげな
どうじゃ仏法とは、およそ
こんなもんじゃげな
この詩は、数学のもつ、ものの見方の粗さと
几帳面さの両方の性格を、よく表している。
遠くで見れば「もの」が28個
近く寄れば、柿が15、スズメが8羽、ムクドリ5羽
ここでは足し算する気になれない。
でも、27個でも29個でもなく 28個になる
「数学がわかるということ」(山口昌哉)
「数」を「数える」
猫を数える。同じ猫はいない、でも「猫」はたくさんいる
別々の生き物を「猫」として数える。猫という共通点
猫3匹に犬5匹、全部で何匹 「8匹」「わかんない」
「8匹」は、区別していたものを同じに見ることができる子
「わかんない」は、同じに見れない子
「全部で」は「同じに見ると」、「生き物は」
区別していたものを同じに見る「見方」を身に付けることに