数学して幸せを見つける

数学に取り組む事で解決の糸口を発見したり、別の見方ができるようになったり、幸せに向かう考え方を見つけよう。

数学のつまずき

真面目で、当番活動もしっかりしている子なのに

数学の時間は、その存在を消している。

そんなに数学が嫌いなの?

 

「わかる」と「できる」の違い

やり方がわかる:手続きの習得

わけがわかる:意味や内容の理解

 

低学年のこともはどちらかというと

「できる」通じて「わかる」といえる。反面できたら満足してしまう

中学年になると「わかる」を求めるようになる。

高学年になると反対に「わからない」と「できない」になる

 

中学生になれば自我意識が芽生えてくるので、

自分の頭で考えない限り、「わかった」気がしない

数学的思考が生徒の自我意識の発達と深く関わっている。

<理解とは何か:佐伯 胖 編 2章 銀林 浩>

 

納得しない限り先に進まない

あったりまえだ! と言っても、日々、心に留めておき、

子ども一人一人に「わかる」に脳みそ支援の方法を考えたい

はじめてであうすうがくの絵本〜ふしぎなのり〜

こびとくんが なんでも くっつく まほうの くすりを はつめいして

ねこと ねずみを くっつけてしまった はなし

 

いろんなものをくっつけて、何かを生み出す。

別々のものを掛け合わせて、新しいものにする。

色とデザイン 形容詞と名詞 図形の組み合わせ

 

2×3=6 同じ計算でも 全く違う世界

2×3=6個 2つが3個ある

 2m×3m=6㎡ 長さ×長さが面積

 

面積はハードルが高い

面積て何、広さを比べるところから

広さの大小が 広さを数で表すのに かけるが出てくる

発想の融合も かけるの仲間ですね

数学がわかるということ〜数学のあらさについて〜

柿の実      西谷得宝

せどの柿の木に柿が十五なっていたげな

そこへ雀が八羽、椋鳥が五羽飛んできてあったげな

それでみんなで二十八になったげな

どうじゃ仏法とは、およそ

こんなもんじゃげな

この詩は、数学のもつ、ものの見方の粗さと

几帳面さの両方の性格を、よく表している。

遠くで見れば「もの」が28個

近く寄れば、柿が15、スズメが8羽、ムクドリ5羽

ここでは足し算する気になれない。

でも、27個でも29個でもなく 28個になる

「数学がわかるということ」(山口昌哉)

 

「数」を「数える」

猫を数える。同じ猫はいない、でも「猫」はたくさんいる

別々の生き物を「猫」として数える。猫という共通点

猫3匹に犬5匹、全部で何匹 「8匹」「わかんない」

「8匹」は、区別していたものを同じに見ることができる子

「わかんない」は、同じに見れない子

「全部で」は「同じに見ると」、「生き物は」

  区別していたものを同じに見る「見方」を身に付けることに

               

はじめてであうすうがくの絵本〜なかまはずれ〜

絵本の最初に出てくる話です。これが、素晴らしい。。

ここでは、言葉で伝えていきます。

各ページの中から、なかまはずれを見つけていくものです。

□と○、1つだけ違うてんとう虫。

これが、数学的概念の形成に他ならない。

いくつもの対象を抽象化して、違いよりも共通点により目が向く。

ページが進むにつれて、見た目の違いだけで分けて行けなくなる。

一つ一つの絵の意味やページの中の関係を考えないと考慮しない、決められない。

これは、巻末の解説にも出ている「何を持って1とするか」

ということにつながります。

集められたものの中から、その共通点を探し出す

どんなことで、仲間はずれにするか、

子どもと話していると、「知っていること」「理解」というものが見えてくる。

 

数学を学習する?

中学校の数学教師になり、二十数年生徒の数学学習のつまずきに悩む!

大学時代のゼミで読んだ『数学学習の心理学』 (R.R.スケンプ)

数学学習の心理学 (1973年)

数学学習の心理学 (1973年)

 

 

子どもが生まれて書店で出会った『はじめであうすうがくの絵本』(安野光雅

はじめてであう すうがくの絵本 (1)

はじめてであう すうがくの絵本 (1)

 

 どちらも、素晴らしい本でした。

 

それから、十数年後『数学がわかるということ』(山口昌哉)に出てくる

数学が分かるということ 食うものと食われるものの数学 (ちくま学芸文庫)

数学が分かるということ 食うものと食われるものの数学 (ちくま学芸文庫)

 

 

ポアンカレのことば

「数学とは、異なったものを同じものとみなす技術である」に衝撃を受けて

『数学学習の心理学』と『はじめであうすうがくの絵本』が見事に繋がりました。

絵本を一つ一つスケンプで読み解き、数式のない数学の姿を身近に考えていく。